インフラエンジニアが選ぶIT資格15選|未経験・文系からプロまで目的別に解説
「IT資格を取りたいけど、何から始めればいいかわからない」。この悩み、IT業界に入る前の自分も同じでした。
調べれば調べるほど資格の種類が多すぎて、結局何も決められないまま時間だけが過ぎていく。そんな経験がある方のために、実際にインフラエンジニアとして働いた経験をもとに、本当に役立つIT資格を厳選して紹介します。
IT資格を取る前に知っておくこと
IT資格は大きく2種類に分かれます。国が認定する「国家資格」と、企業や団体が認定する「ベンダー資格」です。どちらが良いというわけではなく、目指すキャリアによって選び方が変わります。
- 国家資格:ITパスポート、基本情報技術者、応用情報技術者など。知名度が高く、文系・未経験でも挑戦しやすいものが多いです
- ベンダー資格:AWS認定、LPIC、CCNAなど。実務に直結する専門知識を証明できます。転職市場での評価が高い傾向にあります
「簡単な資格から始めたい」という気持ちはわかりますが、簡単な資格を取っても評価されなければ意味がありません。自分がどのエンジニアになりたいかを先に決めてから、逆算して資格を選ぶのが最短ルートです。
未経験・文系におすすめのIT資格
① ITパスポート
IT業界への入り口として最もとっつきやすい国家資格です。プログラミングの知識がなくても合格できます。ただし、エンジニア職の転職では「持っていて当然」扱いになりつつあるので、ここで止まらずに次のステップに進むことをおすすめします。
② 基本情報技術者試験(FE)
ITエンジニアを目指すなら最初の登竜門として位置づけられています。アルゴリズムやデータ構造など、エンジニアとして必要な基礎知識が体系的に学べます。文系出身でも3〜6ヶ月の勉強で合格を目指せます。
③ 応用情報技術者試験(AP)
基本情報の上位資格です。合格率は約25%と難易度が上がりますが、取得できれば「ちゃんと勉強してきた人」という評価が得られます。マネジメントや設計の知識も問われるため、将来的にリーダー職を目指す方にもおすすめです。
インフラ・クラウド系エンジニアにおすすめのIT資格
④ LPIC レベル1(101/102)
Linuxの基礎を証明するベンダー資格です。「暗記ゲームだ」と揶揄されることがありますが、実際に現場でサーバーを触るようになると、LPICで学んだコマンドを毎日のように使います。
最初は丸暗記に走りがちですが、「このコマンドはなぜ使うのか」を意識して学ぶと実務で即戦力になります。インフラエンジニアを目指すなら最低限レベル1は取っておきたいところです。
# LPICで学ぶ基本コマンドの例
ls -la # ファイル一覧を詳細表示
grep "error" /var/log/syslog # ログからエラーを検索
ps aux # 実行中のプロセスを確認
df -h # ディスク使用量を確認
これらのコマンド、現場では本当に毎日使います。「暗記ゲーム」と言われてもここだけは覚えておいて損はありません。
⑤ AWS 認定 クラウドプラクティショナー(CLF)
AWSの入門資格です。クラウドの基本的な概念とAWSのサービス概要を学べます。エンジニアでなくても受験できるレベルなので、まずクラウドに触れてみたい方の第一歩として最適です。
⑥ AWS 認定 ソリューションアーキテクト アソシエイト(SAA)
AWSの中で最も人気のある資格です。クラウドインフラの設計知識を証明でき、転職市場での評価が高いです。CLFを取得した後のステップとして目指す方が多く、合格すると「AWSを使えるエンジニア」として認められやすくなります。個人的にはAWS資格の中でコスパが最も高いと感じています。
⑦ AWS 認定 SysOpsアドミニストレーター(SOA)
AWSの運用管理に特化した資格です。SAAと組み合わせて取得すると、設計から運用まで一通りカバーできるエンジニアとしてのアピール力が増します。
⑧ CCNA
Cisco社のネットワーク資格です。ネットワークエンジニアを目指すなら取っておきたい一枚です。IPアドレス、ルーティング、スイッチングなどネットワークの基礎が身につきます。難易度はそれなりにありますが、合格できれば「ネットワークの基礎はわかる人」として評価されます。
セキュリティ系エンジニアにおすすめのIT資格
⑨ 情報セキュリティマネジメント試験
セキュリティの基礎知識を証明する国家資格です。技術的な深さより管理・マネジメント視点が強く、開発部門以外でも評価されやすいです。
⑩ CompTIA Security+
グローバルで認知されているセキュリティ資格です。外資系企業やセキュリティ専門企業への転職を考えている方は取っておくと差別化になります。日本語版も選択できます。
開発系エンジニアにおすすめのIT資格
⑪ Python 3 エンジニア認定基礎試験
AIや自動化の分野で需要が伸びているPythonの基礎を証明する資格です。プログラミング経験がない方でも3ヶ月程度の学習で合格を目指せます。PythonはAWS LambdaやAI系の処理でも使う機会が増えているので、インフラエンジニアにも意外と役立ちます。
⑫ Oracle認定Javaプログラマー(Bronze)
Javaの基礎を証明する資格です。エンタープライズ系の開発現場ではまだまだJavaが主流なので、SIerや大手企業の開発職を目指す方には有効です。
キャリアアップ・上位を目指す方向けの資格
⑬ AWS 認定 ソリューションアーキテクト プロフェッショナル(SAP)
AWSの上位資格でプロフェッショナルレベルの設計知識を問われます。難易度は高いですが合格すればクラウドエンジニアとしての市場価値が大きく上がります。SAAとSOAを取得した後のステップとして挑戦する方が多いです。実は自分も現在勉強中です。笑
⑭ LPIC レベル2
レベル1の上位資格です。より高度なシステム管理やネットワーク設定の知識が問われます。レベル1を取得して現場経験を積んだ後に挑戦するのがおすすめです。
⑮ 情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)
セキュリティ分野の最高峰の国家資格です。合格率は約15〜20%と難易度が高く、取得できればセキュリティエンジニアとしての信頼性が一気に上がります。将来的にセキュリティ専門職を目指す方は目標にしてみてください。
効率的な勉強法:スキマ時間を活用する
IT資格の勉強は、まとまった時間が取れなくても進められます。通勤時間や昼休みなど、1日15分のスキマ時間を積み重ねると1ヶ月で約7時間半になります。
実践して効果があった方法はこちらです。
- 過去問を1問解いて、解説をしっかり読む(暗記より理解重視)
- わからない用語はその場でスマホで調べる
- 仮想環境を作って実際にコマンドを打ってみる
- 模擬試験で弱点を把握して集中的に復習する
闇雲に暗記するより「なぜそうなるのか」を理解する方が、実務でも使える知識になります。特にLPICやCCNAは手を動かして覚えた方が圧倒的に定着します。
まとめ:まず1つ決めて始めること
IT資格は種類が多すぎて選ぶだけで疲れます。大事なのは「完璧な選択」より「とりあえず始めること」です。
- 未経験・文系 → 基本情報技術者試験から
- インフラ系を目指す → LPICかAWS SAAから
- クラウド特化 → AWS CLF → SAA の順番で
- ネットワーク特化 → CCNAから
- セキュリティ特化 → 情報セキュリティマネジメントから
資格はあくまでスタートラインに立つためのツールです。取得した後に実際に手を動かして経験を積むことが何より重要です。「どれにしようか迷っている時間」がもったいないので、まず1つ決めて動き始めましょう。